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腹をくくる旦那

【家を買いましたシリーズ1.腹をくくる旦那】

*この話は2003年の3月ごろの話。

今日はオアフ島の裏側、
カイルア迄、家を探しに出かけた。

毎日曜日は2時から5時まで
オープン・ハウスがある。
売り出し中の家に入って自由に
見る事が出来るの。

インフォメーションは日曜日の新聞から
探す事も出来るし、
このサイトから探す事も出来る。
http://www.hicentral.com/

このサイトはインフォメーションも比較的新しくて
ハワイで家を売り出す人はほとんど、ここに広告を出す。

家を探しに行くと何故か
車の中で必ず喧嘩になるという
ジンクスを持つ私達夫婦。

今日は絶対に喧嘩はしないと心に決めて
私が運転する事にした。

H3と呼ばれるハイウェイのトンネルを
越えるとカネオヘの美しい海が目の前に
大きく広がる。

ここは私の一番好きな景色で
本当に美しい!

背後に大きな山と海もすぐ側の
カイルアはハワイ独特の景色で
のんびりと暮らせそうな町。

だけど、
家はバカ高い!

カイルアでは珍しく、
?000万以下の一軒家を
いくつか見つけて、

「今日こそは決めるぞ!!」
と、出かけた私達の
意気込みは早くも打ち砕かれた。

え~~~~!
これが、?000万もするの?!
と思える程の古くて小さな家ばかり。

シアトル辺りなら大きくて新しい家が
同じ値段で買えるかもしれないと思うと、
引越しすら考えたくなった。

だけど今日もやっぱり、
もう少しで喧嘩しそうになった私達。

今日は完璧に運転しようと心に決めた私は
行き先の地図もプリントアウトして
準備万端で運転席に座った。

今日こそは喧嘩しない!
はずだったけど...

高速から降りる時、
どこだっただろうと
用意した地図に手を伸ばした。

その瞬間、
言われるとは思ったけど、
やっぱり言われた。

「まだ、まだだよ。
真っ直ぐ走ればいいんだよ」

地図を手にとろうとしただけで
先回りして言われたから、

(-_-#)「わかってるわ、
だけど、自分で地図を見たいの
あなたに頼ると道を覚えられないから」

普段の旦那ならムッとしそうだけど、
彼も今日こそは喧嘩はしたくない。

(^^)! 「オゥ、グッドアイデア!」
と地図を笑顔で手渡してくれた

だけど、やっぱりウルサイ

信号で右に曲がるか左かと悩んで、
地図を手探りしていると、

「ホラ、右だよ、右」

右に曲がらなきゃとブレーキを
キュッ踏むと、

「もう少し、スムーズに
ブレーキを踏めない?」

車を家の前に停めると、

「縦に停めないと他の車に
迷惑だよ」

二件目の家の入り口を行き過ぎたら、

「ホラホラ、そこで
Uターンして!そこだよ、そこ!」

もたもたしていると、

「オラオラ、後ろの車が
ぶつかってくるぞ!」

更にもたもたしていると、

「僕が運転するからそこに車を
止めてくれないか?」

だんだんと彼の声がイライラ
してくるのが伝わった。
それで、

「うるさいわねぇ!
いちいち横から口出さないで、
私は私の好きなように運転するの!」

堪忍袋の緒が切れて、
とうとう怒鳴ってしまった私...

英語で言うと、
「BE QUIET!
DO NOT TELL ME WHAT TO DO!
I DRIVE THE WAY I LIKE!」

m(_ _)m ハハァ~

「そうだったねっ!ごめん、ごめん」
と珍しく素直に謝った彼は
やっぱり今日は喧嘩はしないって
胸に誓っていたのかなぁ。

今日こそは二人の家を買おうと
張り切っていた旦那。

もしかして
腹をくくっていたのかな?
...と又勝手に想像する私。

旦那は私への気持ちを言葉で表さない
人だから読心術が必要なのだ。

こいつと一緒に
30年ローンを背負っていこう!

だからちょっとした事で
腹を立ててはいけないんだ!

二人のこれからの
人生は長いのだから
手に手をとって仲良くしていくんだ!

そう、誓っていたのかな?

やけに優しかった今日の旦那は
帰りにステーキ・レストランに行って
私が安いステーキを頼もうと
したら、

「ロブスター付きにしたら?」
と一番高いお料理を勧めてくれた。

おまけに、

「僕が子どもを見てるから
君はゆっくり食べてくれ」と
子どもの隣にサッサと座った彼。

私はロブスター付きのステーキに
チーズケーキのデザートもつけて
とっても幸せでした。

今日も結局マイホームは決らなかったけど、
どこの土地に住んでも、
どんな小さなアパートに住んでも

この人と一緒なら幸せなのかなぁ~
なんてしみじみ思ったりしました。

旦那にストレスがたまるほど、
私もせっかちに家を探さないで
のんびりすればいいって反省しました。

ロブスターとチーズケーキの
力を借りて久しぶりに愛を再確認した単純な私だった。


家を買いましたシリーズ2.感動、値切れる男


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